逢いたくて

不穏な影

幸せな熱が冷めないまま次の日も仕事に追われていた

「神永さん」

「はい?」

「患者さんの転院手続きお願い。今先に看護師が病室に行ってるから資料にもれがないか見て預かってきて」

「はい」

指示通り患者の病室に向かった

ノックして部屋に入る

そこには先に来ていた看護師がいる

「今事務のものがきたので確認してから手続きしますね。なにかあったらナースコールしてください」

「…はい。」

患者の声に私の足が止まった

聞き違えるはずのないこの声…

「お願いします」

看護師の言葉に資料をあずかると私の手にはある病院のパンフレット…

表紙には大きな病院の写真

そして…




ホスピスという文字…
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