舞い散る花の導く先に
ひらり
翌朝原田は彼女を迎えに行くために部屋まで足を運ぶ。

「呉羽。用意できてるか?」

声をかけるとすっと襖があく。

「はい。おはようございます、原田さん。」

ぺこりと頭を下げる。

髪を高い位置に結い上げている呉羽は男とも女とも取れる容貌だった。

「ああ。おはよう。さっそく道場に行こうぜ。」

「あ、はい。」

俺らは話しながら歩き出す。

未だに笑顔は見れていないが昨夜のおかげか、前よりは少しはなすようになってくれたようだった。

「さあ、ここが道場だ。」

そう言って扉を開く。

中には土方さんたちや隊士たちが稽古をしていた。

そして、俺らの方向に一斉に視線が注がれる。

すこし呉羽は気おくれしているようだった。

「おいおい、そんなに見られたらこいつが怖がるだろうよ。」

そして俺たちは土方さんの元へ行く。

原「つれてきたぜ。」

土「おう、すまねえな。」

沖「おはよう。呉羽ちゃん。今日は君と戦えるの楽しみにしているよ。」

戦う?

沖田さんの言葉に私は戸惑いの表情を浮かべてしまう。

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