love taste

第一章

「お前、何やってんだ！？」

だれかもわからない男はあたしの腕をつかみ息を整えながら言った。



「あなたに関係がある？」

そうよ。

あなたとあたしに関係なんてない。





あたしはただなんでこの人は死なせてくれないのかと必死に考えていた。




「ねぇよ！だからなんだ！！」


「なら放っておい「放っとくわけがねぇだろうが！！」」


なら放っておいてと言おうとしたとき彼があたしの言葉と重ねた。




「お前、なんで死にたい。生きることが疲れたか？自分に生きる意味！価値がねぇと思ったか！あぁ？」



あたしは目を見開いた。


なんでわかるのかと聞きたかった。




だが驚いて図星で何も言葉が出なかった。






「死ぬことなんか考えんじゃねぇよ！生きる意味がねぇんなら俺のために生きろ。」





「俺のために死ぬな。わかったら俺と一緒に来い。強制でな。」




あたしは嬉しかった。


やっと生きる意味が見つかったと思った。




強制でな、と言った彼がニヤリと笑ったのを見て不覚にもドキッとした。








この人と一緒にいたいあたしはそう思った。






...この時からあたしはもうあなたに恋をしていたかもしれないね。



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