熱帯夜
*第七夜*
----- 天国と夢の距離 -----


甘い甘い夢を見よう おやすみ



「先輩………」

「もしもし?もしもし?」

「…にし…西川さんが……」

「もしもし?聞こえにくいよ、どうしたの?」

「西川さんが…俺、信じられないっす!!!」

「え、ちょ、何?!」

「昨日の晩…西川さんが…うっ…」

「ゆっくりで良いよ、どした?」

「………亡くなったそうです………」



亡くなった。

彼のその言葉と声を思い出していた。

目の前がボヤける。



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