座敷わらしのしのぶちゃん♪
一瞬、意識が無くなりそうになりながらも、それでも何とかミイちゃんに近づき抱き抱えた。


けれど気が抜けたのか不意に煙を吸い込み、激しく咳き込んでしまった。


私の腕の中で驚いたミイちゃんが暴れだした。


「ほら、ミイちゃん……、大人しくしていい子だから、ねっ?」


そうは言うものの煙を吸ったせいかまた徐々に意識が途切れそうになる。


ダメだよ……


こんな所で倒れてる場合じゃない。


ちゃんと外へ出なきゃ。


私がミイちゃんを助けなきゃいけないの。


だって……


もうあの3人は来ないんだもん。


いくら呼んだって来ないから………


私が助けなきゃ……


私が………


………………………


…………















ああ……やっぱり無理。


もう、ダメだ。


ごめんなさい……


私にはやっぱり無理かも………


こんな小さな猫すら助ける事が出来ないや。


このまま、ここで死んじゃうのかな……


それはやだな。


助けてよ……


お願いだから


いつもみたいに


今すぐ来てよ………






社長…


ヨネクラさん…








リョウ………


……………………





そこで意識が完全に途絶えた。

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