座敷わらしのしのぶちゃん♪
それはあいつの初仕事での出来事。


思い出のレストランにてプロポーズをするカップルの為にエキストラ要員として客になりきる仕事だった。


緊張しながらも佐助が上手くリードして順調に事は運んでいたーーー


が、突然のアクシデント。


なんとそのレストランに刃物を持ったやつが入ってきたんだ。


まずい事になったなーーー


そう思ったのは一瞬の事。


取り敢えず、死角になっててまだ犯人に存在をしられていない俺とヨネクラは目で合図をする。


ヨネクラは顔を上げたままテーブルの下でメールを打ち始めた。


恐らく警察に通報とその状況をリアルタイムで伝えているようだ。


存在感はないけれどヨネクラのこういった仕事ぶりにはいつだって感心する。


佐助にも一度、目だけで合図を送ったからそれで全てが伝わってるはず。


後は様子を見ながら警察の到着を待つのみ。


が、予定が狂った。


しのぶだ。


あいつ、自分が人質の身代わりになるって前に出てったんだ。












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