座敷わらしのしのぶちゃん♪
「猫………ですか?」


「しのぶちゃん、猫嫌い?」


と相変わらず胡散臭いサングラスを掛けた社長が仕事の話を持ってきた。


今回はどうやら探偵のお仕事の様だ。


「嫌いではないですけど……特に好きでもないですね。」


「あっそぉ!嫌いじゃないなら大丈夫。これ、フランソワーズちゃんの特徴ね?」


嫌いじゃないなら大丈夫って安易すぎませんか?


とも言えず社長から資料と写真を受けとる。


「・・・・・・」


写真を見ると、何処にでもいそうな、どう見ても普通のトラ猫が写っていた。


「あの~、そのフランソワーズちゃんには何かこう、決定的な特徴とか…」


これじゃあ、5年経ってもも見つかっていない気がする。


「あるよ。」


「あるんですか?」


最初に言ってください、社長。


「俺もよく解らないんだけど、肉球の色がピンクと黒と綺麗に交互になっているらしいよ。」


あはは…


らしいよって………


よく解らない情報ありがとうございます…


しかも、肉球って抱き上げなきゃ確認できないじゃん…


気が遠くなる。


あー、ダメダメ


最初から決めつけないっ。


今の私に出来る事を一生懸命やる。


ヨシッ!


「解りました。任務遂行します!」






< 98 / 240 >

この作品をシェア

pagetop