おおかみ男の娘

椿side


「椿ちゃん、僕は今も昔もよく分からないけどいつまでも君とこうしていたいと思ってるよ。」


「そうだね…。」



そう答えたけど、嬉龍くん…ごめんね…。


私、本当はそんな事思ってない。



いや、どちらかというと

思いたくても思えないんだ。



「よし、今日は部活終わり。嬉龍くん、帰ろっ!」


「うん…」



嬉龍くんは少し心配そうに私を見ていた。



その時だった!!


100m先からあの女の匂いと

足音が聞こえてきた。



「嬉龍くん…あの足音が聞こえる!!」


「えっ…足音!?」


「私の後を誰かがつけてる!!行くよッ!!」


「えっ…ちょっ…椿ちゃん?」
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