キラリ
5.希望

·千明の可能性

12月に入り、ピアノコンクールも無事、終了した。



コンクール本番、私はミスタッチも無く「華麗なる大円舞曲」を完璧に弾ききった。


これまでに無い最高の演奏が出来、なんとそれで優勝までしてしまったのだ。


頑張って練習した甲斐があった。




コンクールが終わって最初のレッスンの日。



席に着いた私は、ピアノの先生に

「どうだった?初めてのショパン」

と尋ねられた。


私のピアノの先生は、40代半ばくらいだろうか。


黒い髪をボブカットにした、綺麗な女性だ。
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