千明とは中学からの友人で

同じ高校に進学した。


毎朝、一緒に登校している

……が、一緒にいるところを正直あまり人に見られたくない感じの友人である。




今朝も、千明の家のインターホンを押す。


「はぁい」

と言って出て来た千明に

私はわざと、トーンをやや落とした声で

「おはよう……」

と声を掛ける。



「元気無いね。どうしたの?」


そう尋ねられて

「何でもない」

とだけ答えると、千明は

「ふーん。

じゃ、行こっか」

と言って、自転車を走らせて行ってしまった。



別に深く追及してくれる必要は無い。


これで良い。