テディベアの彼女
幸せな家族の時間
「お母さーん!急いで!」
「はあい。今行くわ。」
「こら、良。まだ時間はあるんだ。あまりお母さんを急がせてはいけないよ。」
私の高い声に、お母さんの優しい声が返事をして。
お父さんの低い声が、笑いながらも私をたしなめて。
そしてお父さんは外の車に荷物を置きに行く。
「ほら、良も手伝って。」
そう言いながらお父さんが
私の頭の上にクッションを2、3個置くものだから
せっかく調えた髪がぐしゃぐしゃだ。
「お父さんー!」
怒った私にお父さんは
「ははは、ごめんごめん。」
なんて軽く謝る。
絶対悪いなんて思ってないけど
手伝ってなかった私も悪いから
そこは素直に手伝った。
「お母さんもはやくしてよ~?」
「まって。もうちょっとだから。」