そうして、私が予測出来なかった形で事件が動いた。


岸尾拓真が、殺されたのだ。


自身のライブの帰り道。
都会の闇に紛れて、拓真は一人で孤独に息を引き取った。


それは多分、拓真自身も想像したことのない最期だっただろう。



拓真は人気の少ない都会の裏通りで、後ろから腰をナイフで刺されて絶命した。


傷は深く、内臓に達していた。
出血多量によるショック死。
それが彼の直接の死因だった。


身元に繋がるような所持品は全て奪われていた。
財布も携帯も、何もかも。


だから警察の見解は、強盗目的の殺人だった。


ライブ会場からそう離れていない繁華街。
それでも現場になった通りは、昼でも薄暗い寂しい道だった。


その近くの通りなら、私も拓真と一緒に何度も歩いた。
それを嫌って位覚えているから、拓真が殺された事実が悪い夢としか思えない。

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