首藤に時矢の話がしたくて、お昼の時間を狙ってオフィスを訪れた。


いつもの受付嬢が首藤に連絡をとってくれる。
一言二言のやり取りの後、彼女が困ったように私を見上げた。


「申し訳ありません。
昼食接待で外出してるようです。
いかがいたしましょう?」


秘書の首藤が接待なんて、ちょっと思いもしなかった。
帰社予定時間を尋ねると、三十分ほどで戻る予定だと言う。
ちょっと考えて、首藤の執務室で待たせてもらうことにした。


執務室は首藤らしいというか、らしくないと言うか。
整然としてるようで雑然としてる、そんな印象だった。


急な予定だったのか、デスクの上には資料や本が散らばっている。
パソコンも開いたまま。
スクリーンセーバーすら設定されていない。


よほど急いでたんだな、と苦笑して、なんとなくデスクの前の椅子に座った。
首藤が戻るまでの三十分をどう持て余すか。
なんとなく資料に手を伸ばした。

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