わたしのヒーロー

対面

「ねぇ…みぃ…。
どうしてお母さんに会わないの?
お母さん怖い?みぃに会いたがってるよ。」


「うーん…。みぃは玲海ちゃんと遊べれば、玲海に会えればそれでいいの。他の人に会うのは恥ずかしいんだ!」


そう言ったみぃはほんとに恥ずかしそうな表情を見せるものの、どこか切ないような曇ったところか見えた。




「そうなんだ…。いつかお母さんにも会ってあげてね!!」



「うん!」


そう言ったはいいけど、
やっぱり玲海はお母さんに会わないのを
不思議に思っていた。




「よ!玲海元気?お土産持ってきたよ!!」


「柚希ー!!柚希いないから全然つまんなかった。」


「玲海一人でお庭で遊んでたの?
玲海のママは友達のみいちゃんって子と遊んでるって言ってたけど…帰っちゃったの?」


「え?みぃならここにいるけど…あれ?」

玲海が振り返ると、
確かにそこにみぃはいなかった。



「今までずっと遊んでたのに…。」


「俺がいない間もずっと毎日遊んでたんでしょ?そんな仲いいお友だちできたなら俺にも会わせてね♪」



「うん…」




ほんとに一瞬の間だったのに…
どこにいったんだろう…。



その日はみぃのことは保留のまま
柚希が帰ってきた喜びでいっぱいで
柚希と遊んでいた。








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