【完】愛の血−超勝手な吸血鬼

小さな変化




「あっつ……」


思わず、重い溜息が出てしまうくらいに、体育館の中は蒸し暑い。


「これで窓全開だよー」


隣にいる京香が首にかけたタオルで汗を拭いながら、そう言った。


明日に控えた球技大会の練習真っ只中。


バスケなら中だし。
直射日光じゃないぶん、外の競技よりまだマシだろうと思って選んだのは良かったんだけど。

体育館は思ったよりも暑くて、まじヤバイ。


「しっかし、男子は元気だねぇ」


京香の言葉に、男子の練習姿に視線を向けた。

汗をかきながらピョンピョン飛び回る男子の、あまりの元気の良さに頷いてしまう。
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