【完】愛の血−超勝手な吸血鬼
本物の吸血鬼!?
「んん~」
腕を伸ばすと、
コツンと何かに当たって閉じていた目を開いた。
あれ!?
バッと起き上がり、
見渡した部屋は真っ暗。
あ、あたし寝ちゃったんだ。
数秒考えて、
自分が家に帰ってすぐに寝てしまった事に気がついた。
ベッドから降り、
部屋の電気をつけて壁にかかった時計を見ると
「はぁ!? 1時~!?」
あたし、一体何時間寝てたわけ?
こんな時間に起きちゃったら、
朝まで寝れないじゃーん。
グゥ~とお腹が鳴り、
夜ご飯を食べてなかった事にも気がついた。
ママも、もう寝てるよねぇ。
てか起こしてくれてもいいのにさー。
グチグチ文句を言いながら、
リビングへ向かった。
だけど……
「ない。なーんもないじゃないっ!」
冷蔵庫を開けて、
一人叫んでしまった。