【完】愛の血−超勝手な吸血鬼

幽霊じゃなかった男の子



「いってきまぁす」


次の日、朝から不貞腐れて言うあたしに呆れ顔のママが


「早く帰って来るのよ。じゃなきゃ、また幽霊みちゃうかもよー」


なんて馬鹿にした笑いを見せた。

それを睨んで、家を出たあたし。


公園を見ると、何も変わらなくて昨日は夢だったのか……幽霊だったのかもわからなくなってしまった。


朝の新聞にも、ニュースにも何も載ってなかった。

それに公園に警察だって来てなかったし。


昨日、あれからゆっくりと考えたあたしは、あの男の子が人を食べたんじゃないかって結論を出した。


だけど、それなら絶対にニュースになってるし。

だから……やっぱり幽霊だったんだよ!



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