蒼空~キミの名前を呼ぶ~

ケジメ




「美紗ぁーッッ!!!!」




自転車をものすごい勢いで漕いでやって来たまどか。

あんなおしとやかな顔して、あの自転車の速度はないでしょ。



まぁ、まどかは何したって可愛いけど。





「まどか、おはよ~!!」



「美紗、もう大丈夫なんっ!?」




すごく心配そうにあたしの顔を覗くまどかは、やっぱり息切れひとつしていない。


あんなに自転車を飛ばしておいて、なぜ息切れひとつしないのだろう。

不思議でしょうがない…。





「もう、大丈夫だよ!」



「あんな高熱やったのに!?
美紗って何者?」





いや、まどかにだけは言われたくないけど?



でも、自分でも驚いた…。

あんなにしんどかった熱は日曜日の夕方にはスッカリ下がっていて、しんどくも何ともなかった。





「じゃ、行くで~!!」



「レッツゴー!!」





月曜日は休まなきゃダメかな…、とか思ったけど、休む必要なんか全くない。





これは、さ…



神様が

“早くケジメをつけろ”

そう、言ってるのかもね…なんて。






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