跡目の花嫁さん~家元若旦那の極上のキス~
誠一郎の背中を夢中で追い駆けた。



「!!?」



私の目の前に飛び込んで来た光景は誠一郎を待つ新しい彼女の姿。



誠一郎はさっき、浮かべた笑顔を彼女にも向けた。


その笑顔の輝きがとっても眩しい。



私の心に溢れた誠一郎への想いは瞬く間に萎んでいった。



身体は妙な脱力感を持ち、足取りはおぼつかない。



瞳は焦げたように熱を持ち始める。



今…ここで泣いたら…メイクが崩れてブサイクになっちゃう。


< 12 / 203 >

この作品をシェア

pagetop