小さな私の中に
spring

高校入学

Pipipipipipipipi・・・

午前6時40分
時は3月半ば

桜の蕾が可愛らしい
雲一つない青い大空


あれから1ヶ月ちょっとの日が過ぎた


私は見事第一志望の明秀高校に合格した

A、Bランクばかりの集まる超優秀高校

かつてCランクだった私は
合格した事と同時に自信がついた

私の名前は佐藤優奈

趣味はお菓子を作ること

家族構成は母と父との3人暮らし

髪はショートの真っ黒

身長は160あるかないか

体型はそこらへんの女子と同じ

彼氏はいない


いわゆる普通の15歳


自分の事なんか可愛いとかかっこいいとか
思ったことなど一度もない



1ヶ月ちょっと前

ドキドキした心臓を高鳴らせながら
朝の満員電車に乗って

合格発表に向かった

1078番

これが私の受験番号

足がガクガク震える中
私は自分の番号を探した

「1071…1077…1078…1078!?」


声が出なかった

まさか第一志望の・・・あの明秀に受かるなんて
夢にも見ていなかったから

気分はもう

子供みたいにルンルンで

早く帰って親に報告しようと
勢いよく振り返ったその時だった


ドンッ


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