キープアウト!
いつも、部長や課長に用事があってきていたから。

ちょうど、佐伯くんは、課長と話している時にあたしと部長の会話が聞こえていたみたい。


「オレも北区だから。送って帰るよ」

「でも、悪いよ」

「いいから。通り道だと思うから。正門の前で待ち合わせしよう、な?」

佐伯くんはそう言い残して、事務所から出て行ってしまった。

こうして。
あたしは、佐伯くんに送ってもらうことに。
< 24 / 259 >

この作品をシェア

pagetop