奴隷戦士
あきらめた少年
――月光歴200年5月21日


まだ五月だというのに、熱を持った光が突き刺さるように降り注ぐ。


少しの風に夏のにおいが乗ってきたことを知り、ぼくは額にじわりと浮かんできた汗をぬぐった。


今日は夏のように暑い。


そんなわけで、ぼくは川で鷹介(ヨースケ)と、その他、2、3人の年下の子と涼みに来た。


ぼく、紐紫郎(ジューシロー)。


十歳。
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