ハツ彼 は、ハーフな年下さん。(完)
デートのお誘い
「でっ…デート?!」



皆川さんは、

あの日以来…毎日ファミレスに通ってくれていた。



かれこれ、二週間も立っていた。


皆川さんの知らない事が沢山あった。


生クリームたっぷりのケーキが大好きな事。

以外に頑固だったり、涙もろかったり。

この間、テレビでやった感動物のドラマで号泣していたらしい。



たった2週間で皆川さんの存在は大きくなっていた。


その事に、1番びっくりしているのは自分だった。


そこに、デートの話は



今の私には、心臓にわるい…。



確かに、バイト終わってから少し話したりご飯食べたりしていたけど…。



早川さんとか佐々木さんと交えてってのもあったから…



ふたりっきりとか!!



乙女ゲーからしたら、イベントじゃないか?!


「はい。デートです!


来週は、


木曜日休みですよね?」





「そうですけど…。」




「決まりですね!


行きたい所が、あったら言ってください。」





嬉しそうにしている皆川さんを、見ていると断りずらいので…


結局、デートが決定した。


「森っちも、隅におけないわね!

あの小倉の顔!


悔しそうにしてる!」


確かに、気に入ってたイケメンが自分じゃなくて…


デブな私に好意を持ってるんだもんね。



悔しいだろうよ。



私も、逆の立場だったらムカつくもん。


「あははは…。」


「羨ましいよー。」


ジト目で、見ているのは佐々木さん。独身の30代の女性です。


「私も、彼氏欲しいー。」


「いや、友達ですから!」



告白されたりしたけど、はっきりとまだ返事してないんだよね…。

「佐々木さーん。


何か、嫌味に聞こえますなー。」



「早川さーん。


羨ましいですなー。」


私、弄られキャラなんだよなぁ。



まぁ、それで皆が笑ってくれれば良いや。

早川さんや佐々木さんとの絡みは嫌いじゃないし。むしろ好きだ。



「また、メールしますねっ。」


食事が、終わった皆川さん。


やけに、ご機嫌な模様。


帰る時は、必ず私に声をかけてくれる。



「うんっ。」








それが、嬉しかったりする。



少しずつ、私の日常に彼が入って来ている。


それは、違和感なく…。



私は、彼を受け入れているんだなと実感した。













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