マイルド・ガールとワイルド・ボーイ3

★囲いが無い姫★ 《Side -Kaede-》

「かーえで!」


「おーーはよ!!」


朝、いつも通り自分の席で本を読んでいると、後ろから男2人分の重みが加わる。


「――――……ジャマなんだけど」


冷たくシッシと追い払う仕草をすると、オレにのしかかって来た男2人組は膨れっ面でオレから離れた。


「何だよつれねぇなぁ、楓!!もう少し温かみを持てよ!!」


「本ばっか読んでないで、語ろうぜーーー」


「…………」


たくっ、コイツ等は……


オレがこうしなきゃいけない理由知ってるクセに、何なんだよ。


「頼むからお前達、静かにしてくれよ………」
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