Who am l?
教室
静かに鳴り終えたチャイム。
それが私を現実へ戻してくれた。
「テスト返すぞー」
先生の眠そうな声に、皆が緊張感を失う。
「...朝比奈ー」
私は呼ばれる前から席を立っていた。
先生の手から答案を受け取り、心の中でガッツポーズをする。
一年C組。出席番号一番。
「おまけに成績も一番〜...――なんちゃって。」
私は押さえきれぬ喜びを、小声でそっと、呟いた。
数1のテスト。
点数は..94点。
多分これはクラス――もしかしたら学年でもトップだったりして。