あの日のあの言葉から...
らぶすとーりー。

私。

「はよ」

「おはよ~~~!」


そう言って周りの目を気にせず街中で彼に抱きつくのが毎日だった。
付き合い始めたのは、1年前の冬。




シベリアの風が吹き込む北の大地で
彼と出会った...。



“運命...”





片想いから始まった恋かもしれないけど、
彼は私の目を見て言ってくれた。





「大好きだよ。」



っと。その言葉はとても嬉しかった..///

その反面...。
この先、本当にずっといてくれるのかと、
後味苦い不安もかすかに心のなかで思ってしまった。


未来のことよりも今。

この言葉を常に思っていた。



それから一緒に学校行くようになってからは毎日、彼の笑う顔と、
大きな手を握って同じ空間を歩いて...


毎日の楽しみなことでもあった。


「おはよー!」
「おっはー!」

校門に入ると親友たちが声をかけてくる。




今は桜の芽が顔を出す頃...。
卒業間際にもなった。



卒業式を終えて、入学式が来れば彼が最上級生。
そして私が2年生へと進級。







―――――ありがとう。サヨウナラ―――――






卒業式はあっという間に過ぎていった...。



卒業式を終え、後片付けをしている。
私が紅白幕の箱を持っているとき...




「うっ...。よっこいしょ...おめーな」



「あはは。お前、可愛いくせに男らしい声も出すんだな!」



そう声をかけてきたのは、





あの彼ではなく...






私の初恋の人。同級生の宮崎健介だった。



今は「どきっ」とか恋愛感情を一切持ってない。

けれど...




心の奥で、あのときを少し思い出していた。


少し振り返ると...



次々に出てくる思い出の記憶に少し胸を傷つけてた...。





~でも今はただあの彼に真っ直ぐ、恋をしてるだけ~







< 1 / 3 >

この作品をシェア

pagetop