これからの季節に~新雪初めて踏むきもち~【完】
クリタは言った。
「見た?」
サヤカはやや俯きがちに言った。
「…見た」
クリタは言った。
「俺、夢で精霊に会った」
「私、携帯の番号とアドレス交換しても良いって言われた」
「え!?何それ」
「OKらしいよ。あと、私達、この鏡で会いたいねとか言ったら、あのね、よく聞いてね」
「うん」
「この鏡、割れちゃうらしいよ!」
「うっわ!俺言わない言わない言わない!」
「その精霊の人に、必ず会ってって言われたから。私」
「あ、じゃあ…」
一瞬の沈黙が流れた。サヤカが言った。
「じゃあ、携帯の番号とアドレス教えるから」
「わー!俺も俺も!携帯どこだ!最近使ってないんだよな〜!!」
「ここにあり!と!良し!何かときめく〜」
「俺も〜」
二人は、携帯の番号とメルアドを交換した。
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