canson you and me ―私と貴方の歌―
THREE☆SONG

LoveⅩ


『い・・・たい・・・。やめ・・・て・・・。誰か・・・。』
蹴りや、拳が飛んで来る。
顔以外の至る所に・・・。

[ニャアァァァ~~~]
冷たい物が頬を撫でる。

『ん~~・・・。』

――――はっ!!と目が覚める。頬を撫でているのは、エルの舌。
『あ・・・エル・・・。』
頬を拭くと、濡れている。

『涙・・・。あははっ・・・。泣いてたんだ・・・。』
エルが又心配そうに見て来る。

『大丈夫だよ。ごめんね・・・。今何時・・・?』
私は時計を見る。――――PM1:05
『ウソっ!!マジ・・・!?』
もう昼食の時間。
はぁ~でも、最近寝てないから少し体が軽くなった。
『ご飯買ってくるね。エル。』
私は段ボールの中にエルを入れて、屋上でて、購買に向かった。

≪キャアァァァァ~~~~❤❤≫
また・・・あいつ等がいる・・・。はぁ~煩い・・・。
「キャァ~鬼熮クゥ~~ン!!」

あいつ等とは、さっきの男5人組。
ボーカルの〝柳陰寺 蓮夜<リュウオンジ レンヤ>〟。
キーボードの〝葛城 藍斗<カサギ ラント>〟。
ドラムの〝鬼熮 朱紫<キリュウ アカシ>〟。
ギターの‟羽伊佐 月光<ハネイサ ライト>〟。
そして、ベースの〝鳳聖 水霧<ホウセイ スイム>〟。

「ねぇ~僕等と遊ぼ~!!」
鬼柳朱紫が女子に話しかけてる。ナンパ・・・気持ち悪い・・・。
「はっ・・・はい!!」
『馬鹿みたい・・・。』
私は、小声で呟いた。
ウルサイ・・・ウルサイウルサイウルサイ。
そうずっと睨んでいると、柳陰寺蓮夜と目があった。
私はすぐに目を逸らした。目が合うとメンドクサイ。
『ダルイ・・・。』
私は、サンドイッチと缶珈琲を買って食堂を後にした。

――――――ギイィィ――ッ!!
『ただいまあぁ~。エルッ!!』
[ニャアァァ~~]
エルは、段ボールから飛び降りて、私の足に擦り寄って来た。
『ほらっ・・・エルの好きなハムだよぉ~~。お腹空いたねぇ。』
[ニャア~ッ。シャアァーッ!!]
エルは、私の方を見ながら威嚇して来る。
『え・・・?』
私は、振り向くと、私の後ろにはあいつ等が居た。
『え・・・?な・・・んで・・・?』
私は後退りした。エルが威嚇しまくってる。
「何でこんな所に猫が居んだ・・・?」
[ニャアァァ~~ッツ!!!]
『エ・・・エル!』
私は、エルは抱きかかえてまた後退った。
「何でそんなに怯えるの・・・?」
柳陰寺蓮夜の後ろから鬼熮朱紫が顔を出した。
『ま・・・まさかついて来たんですか?』
「ハハハッ!!何でそんなに嫌そうな顔をするの・・・?」
『嫌ですよ。私、貴方達の事嫌いですから。』
「「「え・・・?」」」

――――――コトッ
柳蔭寺蓮夜が私に近付いて来る。私はそれに合わせて後退った。
『こ・・・来ないで・・・。』
「名前・・・エルって言うのか?」
そう言って柳蔭寺蓮夜が私の腕の中にあるエルに手を伸ばした。
そして、首に指をあてて撫でた。エルはゴロゴロ鳴いて気持ち良さそうにしてる。
『・・・』

≪キャアァァ~~~❤≫
「あっヤバ!!」
鬼熮朱紫がそう言って屋上に出て、鍵を閉めた。
「んもぅ~ダメだよっ!!ファンは、大事にしなきゃ!!」
「でもさぁ・・・この子が嫌がるかと思って・・・」
鬼熮朱紫と葛城藍斗が言い合いしてる。
「ねぇ・・・名前何て言うの・・・?」
羽伊佐月光が聞いて来る。
『・・・』
ジリジリと近づいて来る4人。
『く・・・来るな!!』
「じゃぁ・・・名前・・・教えて?」
そう黒い笑顔を私に見せる羽伊佐月光。
『き・・・庵影・・・青琉。』
「青琉ちゃんか・・・。よろしく!!」
羽伊佐月光が、手を出し来た。私はシカトして段ボールにエルを入れた。

「青琉ちゃん・・・そんなにオレ等の事嫌い?」
鳳聖水霧が苦笑しながら聞いてきた。
『はい。』
私は振り返って、屋上の扉を開けた。
『どっか行って!!』
私は怒鳴った。
もう嫌!!こんな人達と一緒に居るのは・・・。

「うん・・・。ごめん。またね・・・。」
「行くぞっ!!」
柳蔭寺蓮夜が皆に言って帰って言った。
『はぁ・・・・・・』
もう嫌・・・。死にたい・・・。
涙が出た。怖かった・・・。






―――――――あの人達があいつ等と重なって見えたから・・・。


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