ほーむらん。

「はい、黙れ。えーっと、担任の石川です…って知ってるよな。」

担任、石川先生。通称石さん。

親しみやすいからみんなに人気でとても良い先生!


周りを見渡すと楽しげな雰囲気が漂っていて、明日からが楽しくなりそうな気がした。



「あー、腹減った。帰りたい。石さん、帰って良いすか?」


「慶太は黙れし。」


そう言ったのは今まで寝てた井東大和だった。


「んだよ、大和! 寝てた奴に言われたくないわ!!」



「………………」

「大和!!!寝んなよ」


大和と慶太の掛け合いが面白くてクラス皆が声を出して笑っていた。


そこに一際目立つ笑い声。

田部雄也の笑い声が私の耳に入ってきた。

今思うと、その時から私は彼の事が気になっていたのかもしれない。


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