ホットココアのキミ

向き合う時間

予定外の早めのランチ。

社食も空いてるし、数量限定メニューもあるしいいことばっかりなのに気分が晴れない。

早く食べて仕事に戻らなきゃな…

そんなことを考えながら久しぶりの数量限定メニューに箸をつけたが、さっきの桜木さんとヤノっちが頭から離れない。

ヤノっちに返事しなきゃ…

ヤノっちも次の恋出来ないよね…

私なんかより、ヤノっちにはお似合いの人いるだろうし…

そして私は初めて気が付いた。

自分の気持ちに今ちゃんと初めて向き合ってみると、私は断るつもりでいたらしい。

自分の気持ちが分からなかったから。

好きでもないのに付き合うなんて相手に失礼だと思っていたから。
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