ホットココアのキミ

急がば直進

それからの私の行動は早かった。

だって、ヤノっちを待たせた挙句、桜木さんという強敵が表れているんだもの、進むしかないと決めた。

とりあえず大急ぎで定食を平らげて、フロアーに戻ってヤノっちを探した。

けれど彼もランチをしに行ってしまったらしく、それが桜木さんとだったらと思うと余計に私の心を焦らせた。

お昼から戻ってきたヤノっちを見つけ、桜木さんとではなくチームの男性陣と行っていたことが分かってホッとしている自分にますます恋心を自覚し居た堪れなくなった。

でももう進まなければと決めた以上、ここで足踏みをしている場合ではない。
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