*記憶のカケラ*
*第1章*

◆日常


―――今から4年前.中3

~遼side~

ピピピピ...

遠くで目覚まし時計の音が鳴る。
それを手探りで捜し当てて止めるともう一度眠気に誘われて布団に潜り込む。

しばらくしてバァンっと大きな音がしたかと思うと、体にドサっと重さがかかった。

「もう朝だよっ!二度寝しないのっ!起きてっ!」

そういって起こしにきたのは
久園 亜梨紗(くおん ありさ)。
俺、高柳 遼(たかやなぎ りょう)の幼なじみである。

「今起きるとか無理…。あともちょっとだけ…」

そういって亜梨紗がのったまま強引に寝返りをうつ。
寝返りをうったことでバランスを崩してベットから落ちた亜梨紗は布団をバサっとめくった。
俺は肌寒さに目を覚ます。
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