好きなんてありえない!!

出会い


「どう?落ち着いた?」

「あ、ありがとうございます…」

結構泣いちゃったな…
昔の記憶がよみがえるとすごい泣いちゃうんだよな。

「あの、もう帰っていい「ダメ」

まだ喋り終わってないんだけど…

「由美、目すごい腫れてる。冷やすぞ」

「え……」

そういって先輩は部屋の奥へ連れて
行き濡れタオルを持ってきた

「ほい、目、つぶれ」

「は、はい…」

そっとタオルが置かれる

視界が真っ暗になって
少し不安になる。

「そういえばさ」

先輩が私の髪を撫でながら喋り出す

「はい」

「お前さ入学式でぶっ倒れたよな」

「う……なんで知って…」

「俺が生徒会長のあいさつで喋ってた時にぶっ倒れたんだぜ?
忘れるわけねぇよ」

「あ、だった…」

そう…あの日朝からすごく気分が悪くて保健室かトイレにでも行こうと
席を立とうとした時に立ちくらみがして…

……ぶっ倒れたんだ。



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