雨が止んだばかりの十一月半ばの夜。


一本残らずイルミネートされた大通りの街路樹が、月のない闇を遠ざけている。


上から降り注ぐ夥しい量の光が濡れた路面に乱反射し、


人々の目に景色を滲ませて映した。



都会の冬は滑稽だ。


毎年、飽きもせずにこうもド派手な演出をされては


静かな夜も聖なる夜もどこにあるというのか。


まるで、よりにもよってこの時期に連れている男の腕に絡みつき


自己顕示欲を満たそうとする女と一緒だ。


飾り過ぎて、本来の良さが薄れてしまっている。


はぎ取られてしまえば、


ギャップが大きいほど相手を落胆させてしまうというのに。


自分の化粧ポーチの中には


常に〈目力五倍マスカラ〉が入っていることを棚に上げ、


〝そのことに気付いていないのなら、ただのおバカな女の子。


気付いていても、飾らずにいられないのなら――哀れな女よね〟