恋……シヨ?‐武藤 雅晴編‐

Chapter5‐チェリーの意味‐



あっという間に梅雨の時期は通り過ぎ、本格的な夏がやってきた。

私達ママ校の生徒達は、9月に行われる学校祭の準備で大忙し。


メイド喫茶をやることになった料理部では、忍先輩が提案したフォンダンショコラやカプチーノアートなど凝ったメニューを出す予定だ。



カプチーノアートは朝陽さんが教えてくれて、一応リーフを描けるようになるのが目標。

それをクリアした私は、もう少し難易度が高いチューリップに挑戦してるところ。

今日の放課後も残って練習していた。



エスプレッソマシンで入れたコーヒーに、スプーンとカクテルピンを手に牛乳で絵を描いていく。

細かい作業に集中していると、ポケットの中で携帯が震えた。


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