シークレット ハニー~101号室の恋事情~
◇告白と誘惑



「いつから聞いてたんですか?」


部屋に入ると、当たり前のように続いて五十嵐さんが入ってくる。
とりあえず、買ってきたサンドイッチをテーブルに置いてからソファに座った。

五十嵐さんは、隣に座りながら「多分、ほとんど聞いてた」と答える。


「覗きなんていい趣味してますね。羽田さんの事言えないじゃないですか」
「本当はずっと飛び出したくて仕方なかったんだけどね。
俺が葉月をかばう事で余計にこじれる気がして、一番いい方法を考えてたんだ。
葉月も勇敢に戦ってたし」
「私がもっと大人しくして負けてればあそこまでヒートアップしなかったのにって、今反省中です」


はぁ、とため息がてらに言うと、五十嵐さんはくすっと笑う。


「似たもの同士なのかな。
俺も、色々方法を考えながらも結局頭にきて我慢できずに出て行ったわけだし」
「お互い、辛抱が足りませんね。精進しないと」
「でもいくら精進したところで、葉月を侮辱されたら我慢する気はないけどね」


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