キュンラブ†誘惑~Because I love you~年の差恋愛

 覚悟




「おはようございます」


俺はビルのエントランスで警備員に挨拶をすると、駅の改札のようなセキュリティーゲートに身分証兼セキュリティーカードをかざして強化ガラスの扉を開けた。


洸貴と俺の会社『K&SSSS(KOUKI&SHUJI SECURITY SOLUTION SERVICE)』のオフィスの入っているビルはさほど大きいものではないが、セキュリティーに関してはかなりしっかりしている。

起業したときはもちろん賃貸で入ったのだが、仕事が軌道に乗り業績が上がった三年前、洸貴と俺はこのビルを丸ごと買い取った。

今は3フロアを『K&SSSS』が使用し、他のフロアはオフィスとして貸し出している。


エレベーターに乗り込み回数表示ボタンの横のパネルにセキュリティーカードをかざすと、扉が閉まったとたんボタンのひとつが自動的に点灯する。

独特の上昇感のあと、エレべーターが止まって扉が開いた。


このフロアには洸貴と俺が共同で使う執務室、応接室、庶務総務課などが入っている。

ちなみに下の階にはサイバーレスキューセンターとセキュリティーラボラトリー(ラボ)、カスタマーサポートセンター、

さらに下の階にはセキュリティーオペレーションセンターが入っている。


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