虹色の恋人

おんぶ

私は光輝におぶられたまま目覚めた。光輝の背中は私の寝ていた暖かさがまだ残っていた。
「莉子、おはよう」
と、言われ1つ大きなあくびをして寝起きの子供が挨拶をするような声で言った。
「光輝、おはよう」
私はハッとした。今、どこへ向かっているのだろうと。底無し沼のような不安が私に押し寄せてくる。不安からか光輝から離れようと思い。また足をバタバタさせる。すると、いつも可愛いらしい声の光輝だったが今回だけは違った。低い怖い声で言った。
「莉子、おとなしくしろ」
「光輝?光輝?」
と不安になり普段よりも高い声で言った。
しかし、返事はなかった
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