「明日、追及されたりして。“なあ、あれ、どーいうことだよ”」
 千賀さんの口調を真似して、理沙が言う。

「おまえ俺のこと好きだろ? 正直に言えよ?」

「ちょっ……と、理沙、おもしろがらないでよね。自分が彼氏とラブラブだからってー。だいたいどうしてくれるのよ、もしも聞こえてたらっ。ずっと秘密を貫いてきたのにっ」

 おまえらの声響くって言ってたもん、断片的にでも聞かれていたらッ。

「大丈夫だよ。だいたい時差ボケと徹夜明けダブルパンチの翌日はほとんど記憶ないじゃん」

 ……そうだけど。私はそれもそれで心配なんだよね。この間、秘書の差益さんから、千賀さんも年だからちゃんと健康管理してあげてくださいねーとか探り入れられたし。

 そう、私は、ずっと騎士《ナイト》でいてくれる彼の為に、できることしてあげたいの。たとえば、ゆっくり出来る時間ぐらい、美味しい料理を作ってあげたい。戦いで疲れた身体を癒してあげたい。そういうことが私の役割であったらいいって思うの。

「だから、そんな顔ばっかりして……。お姉ちゃんってさ、花盛りの女子高生時代にもなーんもなかったし、二十歳っていったらもう肌の曲がり角でしょー。いつまでそうしてるつもりなの。いっそ誰かと付き合ってみたら? そしたら千賀さんだって焦って乗りこんでくるかもよ。〝おまえは俺のものだ〟って」

 さっきから理沙の妄想が激しすぎてついていけない。かくゆう私も少女漫画とか少女小説とか大好きで、さっきまでベッドに寝転んで『白騎士と眠れる王女の誓い』なんて本読んでたけどね。実はこの騎士様の表紙やイラストが千賀さんに似ているんだ。それだけじゃなくて性格とか口調とか。



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