わたしの居場所
わたしは助手席に座り、

なんで死にたいんですか?

聞いてみたけど、男性は答えない。

無言のまま、車だけが進む。

車ってことは練炭ですか?

と後部を見るが見当たらない。

あったのはロープだけ。

首吊り?

車は山奥に、止まる。


男性が初めて口を開いた。

ねえ、目を閉じてみて。

わたしが目を閉じたとたん、
体にロープが巻き付いた。

ねえ、死ぬんだから何されてもいいね。

目を開けた先にあったのは…
いつもの男たちと同じ目だった。

失望に抵抗も声もなかった。

そして誰もいない場所で…

わたしは襲われた。

嘘つき。
< 8 / 35 >

この作品をシェア

pagetop