青いブレスレット

公園を出て、しばらく何も言わすに歩いて、ここで別々になった。


「じゃあ、気をつけて帰ってね」


そう言うと、水原くんは逆の方へ歩いていってしまう。



・・・水原くんが行っちゃう。

急にすごくさみしくなってきた。



「水原くん!」


気づいたらわたしは大きな声で水原くんを呼び止めていた。


「!?」

水原くんはびっくりしてこっちに振り返る。



これでバイバイじゃない。

また、会って話したりできるよね。



「また明日ねー!」


笑って手を振ったら、水原くんははにかんで、同じように手を振り返してくれた。


わたしはなんだかすごく楽しくて、家に向かって走った。


さっきまでの灰色が嘘のように、そらは青く、下の方は赤く染まりかけていた。
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