不良男子が子猫少女と同居する!



 美愛が帰ってきたのは、昼ごろだった。

「怖かったよー!」

 美愛が帰ってこなくて心配だった俺はホッとした。

「よかった、美愛!遅かったから心配してたんだぞ」

 俺が言うと、美愛は「ごめんね玲央にゃん」と呟いた。

「いいよ、美愛が無事だった。それだけで十分だ」

 俺は美愛の頭を撫でた。

「…で、体温計は?」

 尋ねると、美愛は持っていたビニール袋の中身をぶちまけた。

「じゃーんっ」

 怖かったのか、涙目のまま、笑顔で体温計を差し出してくれる美愛。

 その愛らしさに俺は、こらえきれずに美愛を抱きしめた。

「ぐぇ、玲央にゃん、くりゅしいっ」

 美愛が声を上げる。

「ごめん、つい…嬉しくて」

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