淡恋~あいつがくれた恋~
今日は部活中ずっと変な気分だった。

不思議だった。

深町に会うことに対する不安があるなか、でもなんとなく嬉しいってか期待してた。

よくわかんなくてぼーっとしてたら2、3回パスされたボールに気付かなくて顔に直撃するという事態が発生した。

===

今日の部活も終わり、今日は珍しく始めっから
中1男バス寮生と帰った。










「明日の交流学校で来るの…えっと深町光輝だっけ???どんなやつだろうな」









久永が呟きに私は固まった。
もう忘れさせてよ…。






「えっ!?深町がくるの!?
俺、塾一緒だったよ。スッゴいうるさいってか賑やかってか…そんなやつだった。成績は良かったけどな!!
なっ渚」







彰人の言葉に私はぎこちなく相づちを打って行った。


「……良く言うなら天才、悪く言うなら馬鹿だよね」


「お前の言いよう、ひどいよ!!」
高嶋が私を非難するように言った。








「渚、深町の前でもそんな風に喋れる?」









「えっ…?」







彰人の言葉に私はもしかして…と思ってしまった。






もしかしてこいつ気づいてる?







「ちょっとどういうこと!?どういうこと!?」


高嶋が興味津々に割り込んできた。


その様子をみた彰人が私に問う。




「渚、言っちゃっても良い?」





「えっ!?何を!?」







「そこまでとぼけるなら言うか!!!!









渚、お前深町のことすきだったろ?」






私は一瞬固まった後言った。




「はっふざけないでよね!?」





「へぇ~あそこまで、深町と話すとき緊張してたくせにね。




しかも顔真っ赤にしてたよね~いつも。




あっそうだ!!何かで並んでたとき渚の後ろが深町で深町の後ろのやつがあいつを押して、

お前を深町が後ろから寄りかかる形になったとき、顔真っ赤にして、何も言えなくなってたよね!」



「ちょっと待って!!その後ろから深町を押したのって彰人だよね!?」




「うわ~往生際悪いよ!!明日は隣のクラスチェックしとかなきゃね!!」





「西村~!」

会話に参加しないがちゃっかりイヤホンを片方外して聞いてる栄に助けを求めた。


「栄!!マジこの人たちどうにかなんない!?」

「俺も明日、チェックしとくよ」


さらっと言われてしまった…。


「さかえ~」(泣)

最後の頼みの綱~
(ただ単に音楽聞いて会話に参加してなかっただけ。こうなるのは正直言って案の定)

「ちなみに深町結構イケメン!!!爽やかカッコいいって感じで」

「そう?ってか爽やか?あいつが?」

彰人を野放しにしといたらどうなるかわかったもんじゃない。
ってか彰人が言ったこと半分合ってます。

カッコいいです。

爽やかと言うより元気系のイケメンです。

なかなか整った顔してるのは事実です…。はい。


その後、私は拗ねて話しに参加せず(いじられ防止)、勝手にまた栄のもう片方のイヤホンを奪って歌を聞いていた。
(栄と私は意外と歌の趣味があう)
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