淡恋~あいつがくれた恋~
「藤橋がこの事言ってんのは俺だけだ。だから他のやつに言うなよ!!」


「ウソでしょ…性質の悪いジョークやめてよ」


私の言葉に真剣にあいつが言った。




「マジだよ」







思えばこの頃、席が近くだから、よくはなすけど、少しだけ前とは違って、なんか照れてる様な感じがしたことがある。

「でもさぁ…深谷…。」

「なに?」

あいつが聞き返してきた。
耳打ちして言った。

「私は藤橋のことも久永のことも好きじゃない。それに……………」











「だれのせいだと思ってるの?」












私はそう言い残してその場を去った。

そしてまた再び久永と話し始めた。

久永に何も悟られないように明るく話した。
深谷の呆然とした表情と視線に気づいた。

だけどあえて気づかない振りをした。
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