純白のキルケゴール
▽side-Yuna

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―好きな奴だから、この手で殺したい―

私の好きな男は、太陽さえ凍りつく程、冷血だった。


そんな男が唯一温かみを持って発した言葉があった。


今、自分の頭は精密機械の様に声色まで正確に、彼の言葉をリピートしている。


―それが
多分俺の愛だ―


その言葉、本当なの?

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