ロマンチックランデブー

翌日の一言




窓から日がさし

ベッドに一筋の光の線が映し出される




「…最悪」


下着も何も身に着けてやしない自分への言葉


でもここでこれを言うのはまずかったらしい



隣で寝ていたレオが動いたかと思ったら



「玲奈は暑い夜のあと最悪としか言えないの?」


「…違っ」



くすくすと笑う彼が私を抱きしめた



「俺との夜はそんなに嫌?」


「嫌じゃっ」

「じゃぁ好き?」


「…」


「何照れてるの」

「普通照れるでしょ!そんなこと言われたら」



「まぁいいや、でもさっきの最悪って言葉は聞き逃しできませんけど」


「別にレオさんに言ってないです」



ツンっとそっぽを向くと

レオは抱きしめた腕の力をゆるめた。




「俺じゃないとすると?何に対しての最悪?」


「それはっ」



「困ってる?」



困ってるっていうか


「昨日裸で寝ちゃったからベッドから出れなくて…それで、だから…レオさんのこと嫌いとか、嫌とかでは」


「普通に起きればいいじゃない。問題でも?」

「レオさんいるじゃないですか!」

「俺別に気にしないよ?ていうかむしろ喜ばしいけど」


レオさんを睨むと笑ってかわされた。


わかってない!!

女の子ってそんなに大胆じゃないんだからね!!




「シーツ巻けばいいだろう?」


「私がシーツ取っちゃったらレオさん寒くなっちゃうじゃないですか」



「…俺の身体の心配してくれるんだ」


「心配っていうか、当たり前のことです」



何言わせるんだか!!




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