天神楽の鳴き声
「あたしは!あなたが新しい世界を導く朱巫女様だって、信じてる!」

彰綺の張り上げた声が朝焼けに響いた。
雛生の目から涙が零れる。
…彰綺、ありがとう

嗚咽が漏れた。
ごめん、本当にありがとう。

「あたしは見てないんで、存分に」
「明乎もありがとう」

私は守る側になりたい、なりたいよ。
もう、泣かないために。

ー…
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