隣のマネージャーさん。
予選に向けて


「失礼しまーす…」

静かな職員室にノックをして入る。

監督に呼ばれて来たけど、監督の姿が見あたらない。

「どこ?」
「後ろだ、後ろ。」
「ひぇっ!?」

キョロキョロしても見つからないと思ったら、後ろから声をかけられた。

び、びっくりしたぁ……

「そんなに驚くことか?」
「すみません、静かだったので余計にびっくりしました…」
「まぁ、いい。これ、あのバスケ馬鹿達に持っていってやれ。」

そう言って手渡されたのは…

「…予選の対戦相手、ですか?」
「そうだ。ウチはAブロックだ。とりあえず、持っていってやれ。」
「はい。失礼しました。」

あたしは職員室を出て、足早に体育館に向かった。



< 132 / 371 >

この作品をシェア

pagetop