俺様ヤンキーくんとのキスから始まる恋
第二章

1.すれ違い



「オマエ、なんで俺の言うこと聞けねぇんだよ!?」

 マッキーが部屋を出たところで言った。

「あんなこと言う必要なかったじゃない!」

 花梨さんがかわいそうだった、そう言おうとしたけど、言わなかった。

「…さっきの言葉、あれ…婚約の話をなしにしてもらうために作った嘘だよね?」

「さっき?」

「私以外の女と一緒になる気はない、とか私のことが一番好きとか」

 聞くのが急に恥ずかしくなって、私は小声で言った。

「本当、って言ったら?」

 マッキーが悪戯っぽく笑う。

「え!?」

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