タブーなおつかい
タブーなおつかい


今週も月曜日がやって来た。


あたしは業務主任の指示の書かれたメモを片手に会社近くの図書館へと向かう。


心臓が痛いくらいにドキドキと鳴る。


月曜日はあたしにとって特別な日。世間が憂鬱な月曜日が一番出かけるのが楽しみでたまらない日なのだ。


ポケットで携帯が震えた。着信は2件。


一つは彼氏である啓太からの


『今日は残業だから会えない』


と言うメール。


そしてもう一通は


『今向かってます』


と書かれたシンプルなメール。


仮面をかぶったそのメールの裏側を思うとまた鼓動が速くなった。


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